愛の讃歌あるいは崇高なる現在

Association franco-japonaise 6e séance(日仏協会入門講座第6回)
Édith PIAF(エディット・ピアフ) « L’hymne à l'amour(愛の讃歌) »

<愛は現在形でしか,生きられない>... だって愛しいあの人とあんなこととか,こんなこととかしたりながらお互いの気持ちを確かめ合っている時に,「ああこの人も,こないだまでは他の人と...」とか考えたり,「ああ〜〜,昨日おいら/あたいとこんなことしたあの人は,今誰とこんなことしてるのかしら?」なんて疑問が湧いてきたら,それこそ千年の恋もさめてしまう。一方,恋愛の未来も<今>の継続でしかなりたたない。<この人といる今が一番><このひととずっとこんな感じで>って思えなきゃやっぱり恋愛とは言えないでしょ。その意味で,<愛は現在形でしか,生きられない>んだと思います。このテーゼを見事にドラマチックに演出した歌。しかし... 凄い歌詞だ。ピアフの歌唱力,表現力なしには悪い冗談にしか聞こえない...