2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

座頭一ではない勝新太郎

昨年の秋,出張先のホテルで,受付の人が毎朝私を見かけると,「毎日ザットシーを見ている」と話しかけてきた。それ以後,ずっとカツシンのことが気になっていた。 最近,彼の映画を何本か映画館で見ることが出来た。『人斬り』(1969年,五社英雄),『浪人…

男の無能さと女の威厳

もう1月近く前になるだろうか(あまりに忙しすぎて,記憶が定かではありません),ミニ・シアターという日本語とも英語とも定かでないヘンチクリンな名前で呼ばれる,スクリーンがとてもチャチな,つまりはとてもしょぼい映画館で,久しぶりにフランス映画…

女の映画

先日,溝口健二の作品を何本か見た。これまでに何度か見た作品(『西鶴一代女』)もあれば,初めて見た作品もあった(『祇園の姉妹』『祇園囃子』)。溝口健二は徹底して女性の味方なのだとつくづく思った。いずれも,芸者や遊女(にならざるを得なかった女…