2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

エリック・カントナのインタビュー

通勤の際に昨年,エリック・カントナがフランスのラジオ局で行ったインタビューを聞いた。インタビューと言っても30分の番組で5回連続のインタビューなのでかなりの長さになる。ポッド・キャストのシステムの調子が悪くて3回分しか聞けなかったが,十分に…

東京モノレールとパソコン:日本だって捨てたもんじゃない

9月上旬のパリ滞在の折にあるものを失くして散々な目にあった。という話をフランスの南西部に暮らすとあるフランス人の知人にしてみたところ,彼女からは「私もパソコンを電車に置き忘れたけれど,結局見つからなかった,要するに盗まれたってことね」とい…

コンビニが日本を破壊する

便利さを追求して,自分の首を絞める。これが日本のコンビニの姿では...コンビニ店長の残酷日記(小学館新書)作者: 三宮貞雄出版社/メーカー: 小学館発売日: 2016/04/06メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る日本に帰ってきて,さすがにコン…

体調がいいとはどういうことなのか分からなくなってきた

この歳になってくると,体調がいいと感じる日がまずない。物理的にも,精神的にも,金銭的にも身体が本当に大きなお荷物になり始めた。 いつもどこかが痛かったりだるい。そもそも老眼の身であるというだけで,パソコンで作業をすること自体が極度の精神的苦…

この世はフランス語の達人で溢れている!

先日,とある大学にフランス語を教えに行った時のお話。帰国子女の英検勉強法 小学3年生で準2級に合格した我が家の場合作者: 山本美芽出版社/メーカー: 山本美芽発売日: 2013/12/02メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る教室に入ると,今ま…

『悲しみよこんにちは』の午後

20数年ぶりにフランソワーズ・サガン『悲しみこんにちは』を読み直す。 短いが官能的な暗示と細やかな心理描写がバランスよく散りばめらられた,大変によくできた短編小説だと思った。主人公セシルの父レイモンの婚約者となるアンヌは,セシルの母の友達で,…

日本の空港/フランスの空港(2)

フランスの空港で嬉しいことが2つある。 1つは,新聞が無料で手に入る点だ。『ル・モンド』,『ル・フィガロ』といった全国紙,それにスポーツ紙や経済新聞,さらに地方では主要地方紙も手に入る。日本では新聞を購読人が減っているらしいが,例えば空港や…

フランスでの通勤/日本での通勤

昨日フランスから帰ってきて,今日は普通に出勤して普通に仕事。時差ボケに現実逃避の欲求もあるのだろうが,職場に着くまでが大変な苦痛だった。幸いなことに,出張前に注文しておいた書籍がごっそりと届いていて,その元気で朝の会議は乗り切ることができ…

日本の空港/フランスの空港(1)

2週間と少しの海外出張が終わって,日本に帰ってきた。 空港にいるだけで,フランスと比べてよくも悪くも日本だな〜と思うことが多い。 まずいいところは... 入国審査が早く済むことだ,これは私が日本のパスポートを持っているからという理由ではない。ど…

歩行者から見た日本

昨日のお題の続きです...もう恐くない海外の食事とドライブ―熟年の旅 南フランス・北イタリア編作者: 真鍋忠義出版社/メーカー: せせらぎ出版発売日: 2002/08メディア: 単行本この商品を含むブログを見る友人が運転する車で,フランスのドライバーは歩行者を…

歩行者から見たフランス

日本人がフランスの街を歩いていて,最初に驚かされるのは犬のフンだろう。 何せ,「犬を飼えない(ほど貧しい)輩が子供を作る」(コリューシュ)と言われるお国だ。しかも基本的に「わがままはお互い様」という暗黙の了解が,人々の間にある。犬のフンはそ…

第二の故郷...

土曜の午後からボルドーにきいている。 9月の新学期から中学校で改革が実施されており,その件について,現場の先生や大学区(日本で言えば,複数の県の教育委員会まとめたようなものだろうか...)の関係者からお話をうかがう予定です。 広場が少なく,交差…

爆弾を仕掛ける若者たち

本来なら互いにつながることののない,様々な階層,人種の若者たちがパリで同時爆弾テロを計画し,準備する。テロは見事に成功。その後,オペラ近くのデパート(オ・プランタンだろうか)で夜を過ごし,夜明けとともに逃走しようとするのだが... 夜明け前に…

石の街でひっそり暮らす...

それでも暮らし続けたいパリ作者: 松本百合子出版社/メーカー: 主婦と生活社発売日: 2016/02/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るここ1週間,平日はホテル→図書館→食堂→図書館→パン屋→ホテル→スーパー→映画館or芝居小屋→散歩→ホテル,週末…

観客はもっと意志表示を!

今晩はリヨンのオペラ座のシーズン開始日だった。 ダンスで演目はアレッサンドロ・スキアローニ(Alessandro Sciarroni)振り付けの「回転,病気の動きヴァージョン(Turning, motion sickness version)」とマリアナ・マスカレル(Mariana Mascarell)の「…

ライシテ発明者との出会い

偶然,出張先で仕事をしていると,こんなものに出会った。 「初等教育局長,ビュイッソン先生へ,敬意を込めて,L・マクルー」 ビュイッソン(1841〜1932年)は1927年にノーベル賞を受賞したことでも知られるが,フランスではソルボンヌの教授,とりわけ初等…

ブラジルのステファン・ツヴァイク:『ステファン・ツバイク,さらば

フランスに出張しているはずなのだが,ドイツ語やドイツの俳優が出てくる作品ばかりに出会っている。ずっと当たりだったのだが,ついにハズレ作品に出会ってしまった。マリア・シュレーダー監督の『ステファン・ツヴァイク,さらばヨーロッパ』(2016)だ。 …

女子大生との恋:ウッディ・アレン『教授のおかしな妄想殺人』

出張先に向かう飛行機でウッディ・アレンの『教授のおかしな妄想殺人』(2015)を見た。 あらすじを確認しておくと,アメリカ東岸のニューポートにある小さな大学に,40歳くらいのお腹のではじめた,少々アル中気味の哲学教授が赴任してくる。半ば生きる意味…