コンビニが日本を破壊する

便利さを追求して,自分の首を絞める。これが日本のコンビニの姿では...

コンビニ店長の残酷日記(小学館新書)

コンビニ店長の残酷日記(小学館新書)

日本に帰ってきて,さすがにコンビニでお世話になる機会が増えている。
先ほども,会議が終わるやコンビニ直行しておやつを仕入れてきた。これで遅い夕食まで何とかもちそうだ。しかし,コンビニで辛いのはいわゆる手作りの品が全くないことだ。応対もいわゆるバイトの人ばかり。プロは店内にはいない。まあ,誰でも経営できて,誰でもいつでも利用できて,というのを追求した結果なのだから仕方ないのかもしれない。
とはいえ...どうしても比べてしまうのはフランスだ。例えば,コンビニの半分が個人経営のカフェかビストロで,その半分が個人経営のケーキ屋もしくはパン屋という風景を想像してみていただきたい。そうするとフランスの街がどういう感じか想像がつくのではないだろうか?最もフランスではパン屋とケーキ屋両者を兼ねている店が圧倒的に多い。だから,住民は店主の本業がパンなのかケーキなのかという情報を把握して,使い分けている人も少なくない。
しかもやはりかの国はどこにだってベンチや緑のスペースがある。気軽に手作りのパンやケーキを買って,青空のもとで楽しむという至極,即物的で単純な喜びを簡単に味わえる。こんな単純な喜びを日本の都市部ではほぼ味わえないのはなぜか,もう少し日本人は考えて行動を起こすべきだ。日本は完全にコンビニに征服されてししまった。日本の都市部がこれほど息苦しいのも,急いでいるとコンビニやジャンクフードのチェーン店に完全に依存した生活を送らざるをえない点だろう。これでは地域や界隈独自の食文化とか地域文化が育つはずがない!
コンビニ人間

コンビニ人間

コンビニお嬢さま(1) (KCデラックス)

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