日本の空港/フランスの空港(2)
フランスの空港で嬉しいことが2つある。
1つは,新聞が無料で手に入る点だ。『ル・モンド』,『ル・フィガロ』といった全国紙,それにスポーツ紙や経済新聞,さらに地方では主要地方紙も手に入る。日本では新聞を購読人が減っているらしいが,例えば空港や新幹線駅に,無料新聞コーナを置いてみるのも,打開策の1つではないだろうか。若い人の中には,そもそも新聞をほとんで手にしたことがない人も多いはずだ。もしも日本の新聞が,販売網ではなく,紙面で勝負する自信があるなら,このような形で,まずは読んでもらうことだろう。
また,ドゴール空港の2Fターミナルのようなヨーロッパ線の発着ターミナルには,大きなテーブルに所狭しと,ヨーロッパ代表する新聞がずらりと並べてあり,それはそれは壮観だった。
数年前にJALの発着場が2Fから2Eに移っとことはとても残念だ。もう,あのバベルの塔を彷彿とさせる新聞の山にお目にかかることはできない。それに代わって,2Eターミナルには,中国の成金やアラブの富豪を目当てにした高級ブランドショップが立ち並ぶ。フランスで2Eターミナルほど不愉快な空間はない。
だが,その2Eターミナルよりも日本の空港の方がタチが悪いから話は厄介だ。まず耐えられないのが,あのテレビだ。2Fターミナルにはそもそもテレビなどなかった。2Eターミナルにはテレビから英語のニュースが絶え間なく流れているが,幸いにも音は切ってある。ところが日本では空港でも,民放番組,つまり日本の恥でしかないあのグズ情報がとりとめもなく流されている。美しい国を目指すなら,まずあの醜悪の根源の日本中の空の玄関から一掃すべきだろう!
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