石の街でひっそり暮らす...

それでも暮らし続けたいパリ

それでも暮らし続けたいパリ

ここ1週間,平日はホテル→図書館→食堂→図書館→パン屋→ホテル→スーパー→映画館or芝居小屋→散歩→ホテル,週末は夕方にスーパー,夜は近くの映画館に行く以外はホテルで24日に予定されているお座敷の準備という規則正しい生活を送っている。移動の手段も図書館に行く以外は全て徒歩。リヨンには知り合いもいないので,話すことも必要最小限。
外食すると高くつくが,量が半端でないので,昼に図書館近くで外食すると,夜はサラダ,果物やヨーグルトで済んでしまう。スーパーは宿泊先から一番近いところ,つまり,中心街にある庶民階級向けというよりは中間層向けの,結構割高な店に通っているが,それでも野菜や果物はどう高く見積もっても日本の3分の1という感覚だ。パンもいい店を見つけた。手作りのバゲットが100円ちょっとだ。普通に暮らしていれば,本当にお金を使わないで済む。映画は割引がなくても1000円しないし,芝居やオペラも3000円あれば,そこそこの席で見ることができる。本も文庫本も単行本も安いし,中身も充実している。日本の方が安いのは,新刊の文芸書くらいではないだろうか。そもそも日本とは比べ物にならないほど出版物の数が多い。
日本での不毛なサラリーマン生活を考えると,早期退職をして,パリの屋根裏部屋でも買って,シネマテークの年間会員になって,こっそり石の街で朽ちていきたい誘惑(しかも年々強くなる!)に駆られる。こんな話をお盆に帰省先でしたら,親族の間に緊張が走った。
パリパリ伝説―不思議いっぱいパリ暮らし! (3) (Feelコミックス)

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