ああ,平成生まれ...

初級フランス語
今日は<昭和の日>なのに,勤務先は営業日。しかも4月初旬に出張で休講にした講義の穴埋めのために時間を延長。
まあ,平成生まれには,<昭和>を記念する祝日など不要ということなのだろう。
実際,今日は半過去の練習で,「高校時代の好きな歌手/俳優は」という質問をしたり,それに答える練習をしていたら...
私には全く意味不明の固有名詞が教室を飛び交い,若い諸君は老いぼれ語学教師そっちのけで盛り上がっていた(もちろん日本語で!)。

休憩時間にはジャック・デュトロンの« Les cactus (サボテン)»を聞いてもらった。

画像はなかなか,楽しめます。
歌が発表されたのは1967年。教育史家アントワーヌ・プロが68年の5月革命を分析した文章などを照らし合わせると,この歌を一層興味深く聞くことが出来そうです。
つまり,当時の高校生,大学生は自分のことをエリートと思う一方で,中・高等教育の民主化により,自分たちの学習環境が劣化し,社会的ステータスが下落するのを肌で感じていました。
そこから生まれる不安,不満,やるせなさを,この歌はとても巧く捉え,デュトロンならではのアイロニカルな語り口で見事に表現しているのです。