静かな金曜日

先日,『宗教改革とその時代』(小泉徹,山川出版社)を読む。100頁にみたない,小冊子なのだが大変興味深く読んだ。特に贖宥状(免罪符)はカトリックの積善説という教義にもとづいたものであること,ルターの贖宥状への批判が<救いの主体>は誰なのか,人間なのか,神なのかという問いかけにもとづいていることを述べた箇所は大変興味深く読んだ。またプロテスタンティズム選民思想の繋がりについて記述も,日頃私たちが漠然と感じていることを,きちんと述べられていて,大変好感を持った。図版も多いし,注も充実している。お薦めです。