内閣不信任案について

ごく親しい人への近況報告であるこのブログではあまり政治の話しはしたくない。
日本の場合理念がないし,メディアもフランスのように面白い風刺新聞や,テレビ番組(ギニョル)やラジオ(かつてのステファン・ギヨンのコラム)もないからなおさらだ。
とはいえ,テレビのニュースのよると,明日は内閣不信任案が提出されるらしい。
多くの人が感じていることだとは思うけれど,このタイミングで,何のために(理由=目的)というのが分からない。
万が一不信任案が可決されれば(まあ,提案する方は可決させるつもりで提出するのだろうが),政治は1ヶ月程度は混迷をきわめ,震災からの復旧,復興はますます遅れるだろう。被災されている方々にしわ寄せが行くのは,火を見るより明らかだ。
それでも,いま,何故,何をするために不信任案を提出するのか,テレビのニュースを見るかぎりまったく分からない。「管ではだめだ」という声しか聞こえてこないのだから。
自民,公明,小沢氏の資金にすがっている政治家の皆さんは,被災された方々,日本経済,福島の原発への対応... がどうなろうと,自分たちが権力を握ることのほうが大事なのだろう。
特に自民党の谷垣は,今日の党首討論で管首相の状況を「あなたの足下が液状化している」と言っていた。こうした言葉遣いにこの人の絶望的な得のなさが出ている気がする。地盤が液状化したことで苦しんでいる実際に苦しんでいる方,一生の人生設計が狂ってしまった方が沢山いるのに,谷垣にとっては地盤の液状化も政敵を不当に貶め,自分の利益を拡大化するための道具でしかない。所詮,彼はこの程度の人間なのだ。
まあ,これが権力闘争と言ってしまえばそれだけだろうけど,次回の選挙では,明日不信任案に賛成する方々が当選することがないように,一有権者,一市民として出来るかぎりのことはしたい。