刺青... 井上美琴をご存知...

17時過ぎまで真面目に,素直に笑顔で仕事...
お昼にはご褒美に美味しい寿司をいただく...

仕事後は渋谷の紀伊国屋(品揃えが悪い紀伊国屋の中では,ここはまともな方かも)で子供へのお土産(マンガ+絵本)を購入。
その後は神代辰巳の『櫛の火』(1975)を見に映画館へ...
吉井由吉原作なので覚悟はしていましたが... やはりジャネット八田の肢体がいかに美しいとはいえ... 吉井由吉の作品を映像化するのは無理があると思います。
なんとなく消化不良のまま,CDでも見て帰るつもりだったのですが階下の映画館の待合室を通ると,レイトショーにしては異例ともいえる人だかり。しかも女子高校生から私以上のオジサンまで色んな年齢層の人がいる。こんな現象は,日本では本当に珍しい。しかも件の映画(『刺青:背負う女』)は大好きな谷崎潤一郎の『刺青』を映画化した作品ではありませんか。早速チケット買って客席へ...
そしたら... 今日はなんと主演女優と男優さんの舞台挨拶が組まれていたことが,客席に入って分かりました。
女子校生はそれ目当てで,オジサンたちは業界関係者だったわけです...(ちゃんと映画館の掲載を見るべきだった)。
予想通り,女優も男優の挨拶は全然つまらなかった。映画を見ないで帰ろうかと思いさえしたのですが,折角だから見ることにしました。
そしたら,豈図らんや(「あにはからんやと」と読みます)!とってもいい映画でした。たしかにシナリオやプロットに甘い所がない訳ではない。
でも,主演の井上美琴の瑞々しい演技,恋人の波岡一喜の存在感,そしてと監督堀江慶の多彩なカメラワークはそれを補って余あるものがあります。
特に,ヒロイン真由美(井上美琴)とチンピラのタケシ(波岡一喜)が,夜の公園で語り合う場面は素晴らしかった。文字通り感涙ものでした。その中でもとりわけ,階段に座った真由美がなんとか彼女を笑わせようとするタケシを見つめる一瞬のショットの美しさには鳥肌が立ちました。
また,この映画はいわゆる家族という社会的な繋がりや,親子関係などの血のつながりを超えて,人と人の心のふれ合い,絆が,どれほどを人を変え,明日に立ち向かう勇気を与えてくれるかを熱く語る<希望の映画>でもあります。
若い人には是非見てもらいたいな〜〜