日本式資本主義:いやいやながら資本家にされ

今日,友人たちとお茶していたら,その中の2人がJALの株を持っていて損をしたとのこと。
1人はご主人が医者の専業主婦,もう1人は勤務医。まあ医者なら小遣い稼ぎに失敗したで話は済む。ここまでだと,「やっぱり医者は金持ち」でおしまいである。
ところで,最近,別の知人から聞いた話だが,とある資源ゴミのリサイクル工場では,多くの工員が仕事の合間に株売買をしているそうだ。社員の中には,サブ・プライムローン以前の株取引で億単位の金を稼いで,大学までの子供の学費をその金で工面したとのこと。ちなみにこの工場の工員の多くは契約社員で,いろんなバイトをしてきた私でさえ賃金・待遇を聞いてその低さ・悪さに目眩がした。

賃金から見ると,社会の上層と下層部つまり,搾取する側(医師会を通じて自分たちの言い値で商売して,税金払わず)とされる側(雇用主の言い値で劣悪な環境ものとで働かされて,税金だけはしっかり絞られる)に別れるのだけれど,この2階層が同じことをしているのが面白い。今日の日本人は,労働者になり損ねて(正規社員),資本家になっちゃった(株主)人が意外に多いのではないだろうか?モリエールをもじると<いやいやながら資本家にされ>ってなところだろうか?この現状を経済学者はどう分析するのだろうか?マルクスはどう分析し,どう命名するだろうか?