『アバター』を見てきた...
『アバター』を見た。あっというまの2時間40分,でも上映中はずっと,こんなものに2千円も払っていいのかと自分に問いかける声が自分のどこかで谺していたのも事実。
誰もが言っていることだとは思うけれど,この映画では2つのテーマが下敷きになっている。
1つは,植民地の問題。この映画は西洋社会による,非西洋=非文明(西洋から見れば)の侵略の歴史のネガになっている。非西洋側のナビのイメージは南米,アフリカのイメージが濃厚すぎる。ナビのイメージからアラブ系やアジア系の文化を創造することは難しいだろう。それとナビのイメージはあまりに<動物的>すぎないか(シッポが生えていたりして)。非西洋文化がああいう形でしかイメージできないと思うとちょっとおそろしい。
それと,ここまでネガティヴな西洋のイメージを,安心して西洋が消費できるということは,やはり世界の西洋化が完成したということなのか?
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日本ではアニメでしかできないことを,ハリウッドがお金と技術をかけるとこうなるということか。
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逆に『アバター』にあって宮崎の作品にはあまり見られないテーマは,<身体的ハンディ>というテーマだ。どうして『アバター』の主人公は両足が不自由でなければならなかったのか?なぜ主人公を車椅子の海兵隊員というきわめて<不自然>な設定にしなければならなかったのだろう?映画の意味,構造を考える上で,結構重要な設定だと思うのだが。批評家の意見を是非伺いたい。
とはいえ,CG+3Dよりも,アニメの方がはるかに<詩的>というか,<味わい深く>感じられるのは,私が子どもの頃から日本のアニメ文化に染まって育ったせいだろうか?
いずれにせよ,これだけ<パクられて>宮崎サイドは黙っているのだろうか?それとも事前に交渉があったのかしら?
ここまで宮崎をパクった映画が世界的にヒットするとは!?やはり世界はよくも悪くも日本化しているのかしら?
キャメロンの自作よりも,『アバター』後の宮崎の作品が気になります。
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