私家版青空文庫
最近複数の知人から「本を切ってスキャナーしてパソコンに取り込んで使ってます。辞書なんか入れとくと便利ですよ」という話を聞いた... 最近はコピーをとるように高速スキャンしてくれる機械があるのだそうだ。まあ,私家版青空文庫みたいなもんだ。
翻って私... 高速スキャナーなんて持ってないのだが,資料を色んなサイトからダウンロードすることが確かに多くなった。
昨年行った2回の学会発表も,資料はほとんどがダウンロードである。昔は紙媒体に印刷して読んでいた。しかし,パソコンの場面でしか読まない資料が確実に増えている。資料をパソコンにダウンロードして,読んで,その後は適当に加工して,発表資料にしたり,論文のネタにしたり,授業の材料に使ったり...
なんとなく,ヴァーチャル空間に漂う,異言語で書かれた資料を,オーディエンス(一般読者,同業者,学生さん...)に合わせて適当に加工して生活しているような... 情報の仲買人になってしまった気がする。
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本を読むスピードは10代から比べると確実に遅くなっているが,パソコンで文字を追うスピードは確実に速くなっているのが実感できる。
紙媒体に勝る読書形態はないと思っていたけれど... その確信がだんだん揺らぎつつある今日この頃だ。
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