ロンドンの石川佳純の準決勝

ロンドン準決勝の石川佳純と李暁霞戦。
結果は1-4だが見応えのある試合だった。ラリーでボンミスを繰り返して負けるという今までのパターンとは違い,ラリーでも互角近くに渡り合い,点が取れていたのは,今までとは大きく違う。中国にも「石川手強し」という印象を与えたに違いない。
勝負事に「もしも」「たら」は禁物だが,第5ゲーム,6-8から7-8 の1点差に追いついた時,どうして石川選手はサーブを変えたのだろう?
このゲーム,途中で石川選手は投げ上げサーブと呼ばれるハイトスサーブをやめてショートトスのサーブを使うようになって,いいペースで試合をしていただけにとても惜しまれる。相手がいやがることは続ける,状況を好転させた戦術は徹底して続けるというのは,勝負事の基本だと思うのだが。返す返すも残念だ。
それと,李暁霞選手のサーブは見事だった。どのサーブも石川選手のフォアミドルとフォア前を正確についていた。しかもツーバウドするかどうかの長さのサーブだ。そのために,いかに強気の石川選手でもレシーブから積極的に仕掛けることが終始できなかった。この種のサービスへの対応をもう少し工夫できていれば... 石川選手はレシーブのヴァリエーションが少ない気はする。とはいえ,李暁霞は丁寧ほど精神的にタフではない感じがする。石川選手の伸びしろなら,もしかすると... 今後に期待のできる試合だった。