安倍氏のカツカレーと,アルバイトと,お○○なマスコミ

自由民主党総裁選挙が行われた昨日,どこかのマスコミが安倍晋三氏が昼食に,験担ぎに食したカツカレーの値段を揶揄したらしい...
政治家にとって,自分が所属する政党のトップに立つかどうかが決まる日は,一般人に取ってはそれこそ結婚式とか,新居の棟上げみたいな「ハレ」の日だろう。こんな日くらい験を担いで何を食したってそれこそ,「俺の勝手」だと思うのだけれど...
この国のマスコミは本当におかしい。
仮に,マスコミが国会議員の生活感覚と庶民の生活感覚の違いを取り上げたいなら,安倍氏=最大野党党首=時期総理大臣の第一候補ではなくて,もっと一般的な問題を取り上げるべきだろう。すなわち,政党交付金の額や,使途,国会議員の歳費,そして何よりも最低賃金だ!
日本の国会議員の歳費は,どうも世界でも群を抜いて高いようだ。円高を差し引いても,世界の中でも高水準であることは変わりがないようだ
一方,最低賃金はヨーロッパと比べればかなり低いようだ。近年のアップ率はかなりのものだが,もともと低いので,焼け石にみずだ。
つまり,この国には,世界トップクラスの歳費を享受する国会議員の先生方がいる。各国の議員の能力の違いという視点を導入すれば,日本の議員先生は<円高>という言い訳など吹き飛ぶ,圧倒的に世界一の給与を,当たり前のようにもらっていらっしゃる。その一方で,先進国の中でもかなり低い方に属する最低賃金にあえぎながらも極めて質の高い仕事をしているアルバイトや,パートの人たちがいる。かれらの仕事の質の高さ,責任感の強さは,海外旅行をして同種の仕事をしている方々のいい加減さに触れれば,すぐに分かる。残念ながら,日本の回りには韓国や中国といった国をあげて労働ダンピングをしている国があるから,目立たないのかもしれないが,日本の最低賃金はヨーロッパに比べればやはり低い。
都道府県で決まっている最低賃金の平均がたしか760円ちょっとだと思うが,フランスだとたしか9ユーロ程度。歴史的なユーロ安といわれる現下のレートでさえ,日本の方が2割近くも低い。しかもかの国ではパリでさえ,生活必需品は日本より圧倒的に安い。
マスコミが問うべきは,国際比較で行くとかなり凡庸な政治家の先生方と,きわめて優秀なバイト,パート労働者の間に横たわる根本的にして絶望的な格差ではないのか!
世論形成に大きな影響力を持つマスコミが本当に,頭使ってないので,私たち庶民の行く末が本当に心配な今日この頃です。