勝手に休養日

この日は,勝手に休息日。
朝から,『ロイヤル・アフェアー』(ニコライ・アーセル監督,2012年)と『狂った果実』(中平康,1965年)を見る。
『ロイヤル・アフェアー』は昨年,フランスで先行公開されていたボルドーで見逃した作品だった。作品のできは恐らく圧倒的に『ロイヤル・アフェアー』の方が言いだろう。『狂った果実』は石原裕次郎の台詞がほとんど聞き取れない。それは恐らく,老化した私の耳のせいでも,フィルムの保存状態のせいでもないはずだ。
だが,面白さというか,興味深さでは圧倒的に『狂った果実』のほうが上だ。特に間接的にしか登場しない<アメリカ>の影の大きさ,深さには驚かされた。
デンマーク人が見たら,まったく逆のことを言うだろう。そして<アメリカ>を<フランス>と言い換えるはずだ。
映画の面白さは映画の出来ばかりでなく,見る人間の置かれている状況によっても大きく変わるものなのだろう。
狂った果実』における<アメリカ>の影について,色々とお話ししたいこともあるのだけれど,また今度。