念ずれば通ず,あるいは欲望の力

忙しい... 昨日,一昨日のことさえよく覚えてない気が...
7月4日の土曜日は... 仕事して,椎名林檎のビデオとデ・パルマの『ブラック・ダリア』を見損なって... 日曜に仕上げるつもりの仕事を前通しで仕上げて... 寝たのは早朝だった...
昨日の7月5日日曜日は... 土曜日のご褒美(?)に,ちょっと(かなり)高級なお箸を買って,そのままタワー・レコードでCDを数枚買う。マーチン・スコセッシが撮ったローリング・ストーンズのDVDは泣く泣く我慢...
そして今日は朝から仕事...
終了後...
横浜聡子の『ウルトラミラクルラブストーリー』を見に出かける。
良かった本当に良かった。全編津軽弁(だと思う)でよく分からんこともあるけれど,それもこの映画の魅力です。
主人公の陽人と町子先生が初めて一緒に歩く夜の田舎道,2度目の二人の仲が少しずつ近づいて行く場面の美しさ。そして心臓が止まったはずなのに町子への思い故に生き返った(!そう,誰も,何も個人の欲望を食い止めることはできない。たとえその実現は阻止できても,欲望自体は絶対に阻止できない)陽人と町子が散歩する時の,光の緑の美しさ,そして森を走り抜ける陽人の躍動感,本当に素晴らしかった。
それに,<危険な男>を演じてきた原田芳雄にヤブ医者の内科医を演じさせたり,人が良くてどちらかと言えばハイソなおばちゃま役を演ずることが多かった(それ以外の役が思い浮かばない)渡辺美佐子に陽人の祖母である,農業を営む老婆を演じさせたりと,役者の使い方も老獪でサービス精神に満ちあふれてます。
それに... <愛>を青森,農業,津軽弁,残酷で我がままな子供たちといった極めてローカルな道具を使って語っているのも良かった。この物語,愛の美しさ,強さをと同時に,現代に生きること,現代の日本の地方,田舎に暮らすことの残酷さも語っているのです。
お薦めの一本。そんなわけで,レイトショーでやったいた同じ監督の『ちえみちゃんとこっくんぱっちょ』も見ちゃいました!