『愛妻家』でいることは難しい

今度は愛妻家』を見る...
この作品は映画ではなく,舞台にのせるべきだと思いながら見た後で,知ったのだが,原作は中谷まゆみの芝居だったそうな。
予備知識のない人間に上のような感想を抱かせてしまうということは,やはり映画として失敗作なのだと思う。演劇作品を十分に換骨奪胎してないので,演劇臭さが画面の至る所,ストーリーの至る所から漂って,観客に「この作品は舞台で見るべき」と思わせてしまうのだろう。
シナリオだが,いつも<先が読めてしまう>のは映画としては決定的な欠点だろう。舞台だと,役者の存在感でこうした<先読めてしまう感覚>が薄れてしまうのだろうが... 映画のこのキャストではそれは無理だ。
というわけで,豊川悦司薬師丸ひろ子の大ファンでもければ,わざわざ見る必要はないかも。
世の中には他にまだまだ見るべき作品がたくさんあります。