イランを学ぶ2時間

イランの詩についての講座が近所であったので出かけてきた。
テーマが詩でありながら講師の専門が文学ではなかったので,イランの地理やイラン人の生活の中に詩,文学が果たしている役割問いったトピックに多くの時間が割かれた。詩については,イランの4大詩人が現在のイランの人々の心や,教育に占める地位に軽く触れられた程度だった。
テーマは空振りなのだけれど,逆にそれが勿怪の幸いだった。イランのことにあまりに無知なので,イランの歴史や風土,イラン人の生活,子育て事情などをうかがうことで,イランのイメージが少し具体的になったからだ。
受講しながら,西欧の列強の進出以前は栄華を誇った地域が,長い間欧米の暴力と略奪にさらされ,今は欧米を始めとする多くの国の偏見(特にイスラムに対する)と無理解/無関心に苦しんでいると思うと,とても複雑な気分になる。日本に例えると,敗戦後から1964年東京オリンピックまでのような状態が1世紀以上も続いているといことなのだろうか...
ホームランド』なんかを見て喜んでいる場合ではないのかもしれない。