超級リーグ観戦:平野美宇/木水戦

平野美宇選手の超級リーグ初戦がネットにアップされていた。仕事をしながらチラチラ見た感想を簡単に。
伸び盛りの若い選手は凄いな〜〜というのが率直な感想だ。

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木水選手は昨年2015年蘇州市で行われた世界選手権,ベスト16か32あたりで石川佳純選手を圧倒して3位になった選手だ。
その後,昨年の中国オープンかどこかのワールドツアーで福原選手が木水選手に4-3で,最終セットは6-10くらいで負けて逆転勝ちした試合をネットで見た覚えがある。だが,これは世界選手権直後の大会だったので,そこは考慮すべきだろう。つまり,丁寧選手や劉詩文選手の陰に隠れているとはいえ,中国選手の中でも実力者の一人である。実際,これまで平野選手は何度が木水選手と戦って1ゲームも取っていないはずだ。
ところがこの試合は大善戦だった。2-3で惜しくも敗れた。団体戦なので5セットマッチでの試合だった。しかも,超級リーグならでは変則ルールで,最終セットは7ポイント先取で勝敗が決まる。こうした変則ルールを割り引いても,この結果には満足していいだろう。むしろ,このまま7セットまで戦っていれば,平野選手にもかなりの勝機があったのでは... と思わせる試合だった。
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特筆すべき点は,パワー,フットワークでは平野選手よりかなり勝っている木水選手に,打ち合いで引けを取っていなかった点だ。前陣で相手の強打を単にブロックするのではなくて,カウンターで積極的に攻めてかなりの確率で得点できていた。平野選手もこの試合ではかなりの手応えをつかんだのではないだろうか。
とはいえ,さすが中国選手という点も幾つかあった,第1ゲームは,木水選手が少し油断していたのだろうか。平野選手がレシーブから積極的に攻撃できていた。ところが2ゲーム目からは,サーブのコースを徹底してフォア前やフォアミドルに集中させいていた。バック側のサービスだと,平野選手はほぼレシーブから攻めていける。ところが,フォア前やフォアミドルにサービスを出される,今の平野選手の体格,技術ではレシーブから強打できない。平野選手の弱点になっている。そして木水選手はそこを徹底して突いてきた。この展開になると,平野選手は先に攻めることがほとんどできなくなった。でもなんとか五分に近い試合ができたのだから,平野選手のラリー戦での強さがうかがえる。
とはいえ,この試合で得られた平野選手に関するデータは他のチームや,中国ナショナルチームにはもう伝わっているだろう。これからはもっと徹底してサーヴィスをフォア前に集めてくることだろう。今後この弱点を平野選手がどうカーバーあるいは改善するのか,これからが楽しみだ。頑張れ平野美宇選手!
スポーツの歴史と文化 スポーツ史を学ぶ

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