メディアの仕事を考え直す
慰安婦像の件で日韓関係がギクシャクしているらしい。
韓国は日本から一番近い国1つであるのに,私は韓国のことは全く知らない。冬ソナは見たことがない。韓流ブームは「何よこれ?」と考えているうちに消えてしまった。そもそも韓流アイドルに夢中になれるほど若くもなければ,韓流ドラマに興味を持てるほど年を取っていない。
韓流スターと兵役 あの人は軍隊でどう生きるのか (光文社新書)
- 作者: 康熙奉
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/01/19
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だが,日本でわずかな専門家を除いて誰が韓国の歴史,社会,韓国人の心性を知っているのだろうか?
そんなことを2年前のラジオ番組『朝』を聞いて思った。この番組を流していたラジオ局,フランス・キュルチュールは,シャルリー・エブド襲撃事件の1ヶ月後,幾つかの番組のクルーに3日間のビザをイラン政府から取り付けて,テヘランに送った。テヘランからイランの生の姿を伝えるためだ。『朝』ではイラン人の政治学者,原子力関連の技術者といったイラン人のインテリとイランに通算9年ほど暮らして今もイランの大学で働いているフランス人をゲストに呼んで議論をしていた。おしゃべり好きのフランスの番組なので2時間半の番組の中で,現地のインテリとの対話は1時間以上に及んだと思う。もちろん,フランス語を話せるわけだから,恐らくはフランス贔屓のインテリだろう,またフランス側もイランの政治体制に最低限の配慮はしているはずだ。とはいえ,イランの生の声がイランから聞こえてくる効果は大きい。イラン人でもフランス人でもない私が聞いていても,イランがずっと身近に感じられたくらいだ。フランス人には親近感はさらに増したに違いない。
中東から世界が崩れる イランの復活、サウジアラビアの変貌 (NHK出版新書)
- 作者: 高橋和夫
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メディアは近隣諸国との緊張を煽ったり,日本政府の対応を褒め称えるのもういい加減にしてはどうか?もう少し冷静に近隣諸国の事情を知らせる,という努力を今こそメディアはすべきだろう。日本のメディアは今こそ,近隣諸国との理解を図る企画を考えるべきだ!
- 作者: エマミ・シュン・サラミ
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/04/17
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