2017全日本卓球レビュー(2):酒井明日翔選手と吉村和弘選手

相変わらず全日本卓球選手権について...
今日からネット配信がなくなった。なので男子・女子のシングルスの準々決勝が見られなかった。やはりこれは大問題だと思う。高校野球も準々決勝あたりが一番面白いという。優勝候補と番狂わせを起こした選手が丁度うまい具合にいり混じるのが準々決勝あたりなのだろう。今回も男子の準々決勝はどれも新旧代決であったり,同門対決であったりして是非見たかった。
協会としてはNHKの利権への配慮も重要なのだろうが,ファンのことを考えるなら来年度は是非,シングルス準々決勝を全試合最初から最後まで見られる体制を考えてもらいたい。

というわけでテレビでは男女ダブルスの準決勝の一部と決勝を見た。一番見ごたえがあったのは男子の決勝だった。特に酒井選手の台上プレイ,超高速チキータとカウンターは素晴らしかった。ミスも多いのだが,それを補うだけの意外性と威力があった。丹羽選手との相性もぴったりだ。オリンピックの丹羽・吉村ペアもいいペアだが,プレイスタイルでいけば,丹羽選手は酒井選手と組んだ方が厭らしさが倍増する感じがする。というか,独特のプレイスタイルを持ちながら,パワー不足の丹羽選手の魅力を一番引き出せるのは,この意外性があり,スピードのある酒井選手において他にないのでは。今年の世界選手権も二人なら旋風を起こせるのではないだろうか。また,吉村真晴選手の弟の和弘選手も魅力的だ。体格が日本人離れしている。兄真晴選手の中陣でのバックハンドも素晴らしが,弟和弘選手は威力と安定性では兄を凌駕している感じがした。今までの日本人にはないスケールの大きさを感じた。年はこちらが上だが,男版早田ひなといったところか。恥ずかしながら,シングルスでのプレイを見たことはないのだが。明日の準決勝,吉田選手とは気持ちのいい打ち合いを期待したい。