うっかりペネロペ(3)
フランスでは。今年の4〜5月に行われる大統領選挙の中道・右派の候補フランソワ・フィヨンが大問題になりつつある。
先週,予想しておいた通り『カナール・アンシェネ』が二の矢を放ったようだ。先週の記事では,フィヨン氏の妻ペネロペは1998年から2007年の8年間にわたって勤務実績がないにもかかかわらず,夫フランソワ(2002年まで)および,フランソワの補欠当選人マルク・ジューローのアシスタント(日本では政策秘書のようなものらしい)として,高額の給料(総額で50万ユーロ)を受け取っていたらしい,ということになっていた。
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国会議員であれば,法律で定められた枠内で自由にアシスタントと雇用契約を結ぶことができるので,恐らく法律上は問題がないのだが(だから,当初フィヨンもメディアに対して大変強気な対応をしていた),議員アシスタントの給与の相場からすると法外な給与を妻に与えていたことに批判が向いている模様だ。しかも『ル・モンド』紙によれば,イギリスのテレビ(ペネロペ女史はアイルランド出身)局へのインタビューの中で,ペネロペ女史は「私は夫の議員アシスタントであったことは一度もない」と発言したらしい(このインタビューの抜粋は2日の公営テレビの番組で放送される予定)。
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大統領選挙の投票意図アンケートでも,1ヶ月までは大本命であったのに,疑惑発覚後は3番人気にまで落ち込みんだ。このままでは決選投票にも進めない。業を煮やした中道・右派の議員の一部は候補の差し替えを訴え始めているようだ。
事態は,どう楽観的に見ても「うっかりペネロペ」などと,のんきなことを言っていられる状況ではないようだ。
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