温泉で思い浮かべるボードレール
体調は戻ったし,時間に余裕があったので,朝シャンならぬ朝温泉に出かけた。
- 作者: 山崎まゆみ,昭文社温泉ガイドブック編集部
- 出版社/メーカー: 昭文社
- 発売日: 2015/11/20
- メディア: 単行本
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- 作者: 阿岸祐幸,飯島裕一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/12/13
- メディア: 単行本
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ここに来るといつも「彼の地は全てが秩序と美/豪奢,静謐,官能」というボードレールの詩句が思い出される。
彼の詩や文章を読んでいると,この人は人生の中でリラックスしたことがないのではないかという気がしてならない。一生を,愛人の腕に抱かれている時でさえ,極度の緊張の中で過ごしたという感じがする。温泉につかることがあったら,また別の詩情も湧いたのではないだろうか。この想像をフランス文学を真面目に勉強している人たち話すたびに,彼から白い目で見られてしまう。しかし,この温泉に来るとどうしてもボードレールの違う人生,作品というものを想像してしまう。こんな風に,いつもながらのおバカなことを考えながら,湯船でほんわか過ごした朝のひとときだった。
- 作者: ボードレール,安藤元雄
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1991/04/17
- メディア: 文庫
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