2018年の正月

去年は多忙を極めたせいで,ブログの更新もままならなかった。今年はどこまで続くか自信はないけれど,可能な限り更新しようと思う。
1年の中で一番苦手なのが大晦日と正月三日日だ。親戚の対応にいつも頭を悩める。たとえ日本のような地縁/血縁や伝統が幅を利かせる半近代社会においてさえ,人間というのはたいていの場合何かをするために時間を決めて集まる。職場がそのいい例だろう。

お正月

お正月

ところが家族の集いはそうはいかない。いつもサラリーマン,つまり組織・社会の中での役割を演じることに慣れきっている身にとって,急に叔父さんや,息子や兄弟や甥やいとこの役を振られてもうまく対応できない。家族というと個人を包み込む温かいイメージが広く流通しているかもしれないが,人間関係としてはかなりハードルが高い。友人や恋人,あるいは配偶者と違って,相手に甘えてばかりもいられないからだ。
ゴールのないいわゆる世間話を延々と続けなければならない。相手の立場を忖度して,軋轢のない話題を,深く掘り下げることなしに,無難にこなす必要がある。しかももう2度と会わないというわけにはいかない人々なので,絶対に相手の意見を論破してはいけない。どんなつまらない話でも無視したり,勝手に話題を変えることも許されない。。私には本当に二が思い。とはいえ,年末年始の挨拶をすべて断る勇気もない。その勇気のなさのせいで自己嫌悪に陥ってしまう。
お正月 (オルゴール)

お正月 (オルゴール)

こんなことができればもう少しましな仕事につけたはずだ。というわけであと2〜3日,ひたすら試練の日々を耐え忍ぶことになりそうだ。