うっかりペネロペ(3)

フランスでは。今年の4〜5月に行われる大統領選挙の中道・右派の候補フランソワ・フィヨンが大問題になりつつある。 先週,予想しておいた通り『カナール・アンシェネ』が二の矢を放ったようだ。先週の記事では,フィヨン氏の妻ペネロペは1998年から2007年…

香具師:太宰治

太宰治の短編をいくつか読んだ。「姥捨」,「ヴィヨンの妻」,「おさん」そして未完の「火の鳥」だ。どれも大変面白い。面白いというのは,傑作という意味だけではなく,笑えるということだ。昔,『斜陽』を読んだ時もゲラゲラ笑える話で大いに楽しんだこと…

PTAとは:学校は何でも屋さんではない

最近,ネットでPTAの存在の異議を巡る議論をいくつか読んだ。それを読みながら思いつたことをダラダラと書き綴ると...PTA、やらなきゃダメですか? (小学館新書)作者: 山本浩資出版社/メーカー: 小学館発売日: 2016/02/01メディア: 新書この商品を含むブログ …

コンビニの味:アメリカン・ドッグ

最近コンビニでアメリカン・ドッグを発見した。以来,食べることが多くなった。材料も定かでない魚肉ソーセージを小麦粉でまぶして油で揚げただけのものだ。美味しいわけでもないし,もちろん健康にいいはずもないのだが,ちょっとしたマイブームになってい…

エマニュエル・リヴァと『二十四時間の情事』

最近デュラスの『愛人』を読み直した。最初に読んだ時は本当にピンとこなかったのが,深く感動した。愛人 ラマン (河出文庫)作者: マルグリットデュラス,Marguerite Duras,清水徹出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1992/02/05メディア: 文庫購入: 1人 ク…

メディアと政治家:うっかりペネロペ(2)

ペネロペ事件のその後。 昨年末には誰もが次期フランス大統領の大本命と思っていたフランソワ・フィヨンの周囲が急に慌ただしいというか,きな臭くなってきたことは,昨日のブログでお伝えした。好きなことだけで生きる~フランス人の後悔しない年齢の重ね方…

うっかりペネロペ

今年5月に行われる予定のフランスの大統領選挙に関する動きが慌ただしい。格差と再分配:20世紀フランスの資本作者: トマ・ピケティ,Thomas Piketty,山本知子,山田美明,岩澤雅利,相川千尋出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/09/21メディア: 単行本この商…

植民地で暮らす

マルグリット・デュラスの『インディア・ソング』を見た。インディア・ソング [DVD]出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ発売日: 2004/11/10メディア: DVD クリック: 27回この商品を含むブログ (24件) を見る当時はイギリスの植民地であったカルカッタ…

全日本卓球レヴュー(5):ライヴ配信について

全日本卓球について,今回が最後の予定。 今回は大会の前半5日間の試合が全てネットで配信された。試合や時間帯によっては大変つながりにくい状態が続いて,イライラしたり,ストレスを感じたり,怒り狂ったファンも少なくないことだろう。私もその一人だ!…

全日本卓球レビュー(4):水谷強し,でも男子は大丈夫?

昨日は平野美宇選手の試合ぶりについての感想だったので,今日は水谷選手について。 世間では新鋭の平野美宇選手の優勝は半ば予想外で,水谷選手の優勝は当然と思われているのかもしれない。 しかし,試合内容からすると,横綱相撲というか文字通り他を圧倒…

全日本卓球レビュー(3):おめでとう水谷選手,平野選手

1年に1度のことなので,起床してテレビの前に釘付け。 衝撃的だったのはやはり,女子シングルス決勝の石川/平野戦だ。スコアは平野の4-2(6,10,-8,9,-9,6 )だ。何が衝撃的かというともちろん結果ではない。前日までの試合ぶりからして,平野選手に…

2017全日本卓球レビュー(2):酒井明日翔選手と吉村和弘選手

相変わらず全日本卓球選手権について... 今日からネット配信がなくなった。なので男子・女子のシングルスの準々決勝が見られなかった。やはりこれは大問題だと思う。高校野球も準々決勝あたりが一番面白いという。優勝候補と番狂わせを起こした選手が丁度う…

2017全日本卓球レビュー(1)平野美宇選手の可能性

全日本卓球選手権がすごいことになっているようだ。シード選手が次々と負けている。特に女子はすごい。次代を担うと目されている浜本由惟,伊藤美誠,早田ひな,加藤美優選手が揃いも揃ってランキング前の5回戦で負けてしまった!世界最強 中国卓球の秘密作…

メディアの仕事を考え直す

慰安婦像の件で日韓関係がギクシャクしているらしい。 韓国は日本から一番近い国1つであるのに,私は韓国のことは全く知らない。冬ソナは見たことがない。韓流ブームは「何よこれ?」と考えているうちに消えてしまった。そもそも韓流アイドルに夢中になれる…

『君の名は』あるいはいかに喪に服さないか...

ようやく『君の名は』を見た。周りの日本人も,中国人も,台湾人も見てよかったと言っていた 訳がわかる気がした。 日本の都会=東京と田舎=地方のいいところがうまく描かれていた。それを繊細な絵が引き立てていた。 もちろん美化し過ぎだけれど。田舎はあ…

夜中の高速道路

実家の片付けをし,母と夕食を済ませ,ゴミステーションにゴミを出し,兄の所に寄って新年の挨拶を済ませ,甥と姪にお年玉を託けて高速に乗ったのが夜の9時。さすがにこの時間は高速も比較的空いていて,一昨日の昼間のストレスフルな運転とは比べ物になら…

正月早々の大掃除

正月だが実家で大掃除に明け暮れる。とはいえ勝手がわからないので叔母二人に手伝ってもらう。いろいろなものが出てくる。古いお札や大量の小銭。賞味期限の切れたドレッシング。古い写真。通販で買ったサプリメント。ミネラルウォーター。やはり通販で買っ…

高速道路での1日

帰省しようと昼前,11時頃に高速に入ったのだが... 渋滞の連続で... 1度高速を降りて,また高速に入ったらやはり渋滞で... 結局実家にたどり着いたのは夜の8時だった... ただでさえ,渋滞のノロノロ運転は信号待ちと違って,一瞬でも気が抜けないので疲れ…

なぜ正月番組は見ていてつらいのか?

毎年書いているような気がしているが,大晦日,正月は苦手だ。 親戚の居間に閉じ込められて,面白くもないテレビに付き合わされたり,何度も聞いている思い出話に相槌を打たなければならない。紅白歌合戦と日本人 (筑摩選書)作者: 太田省一出版社/メーカー: …

なぜ冬に掃除なのか

長い間クリスマスが嫌いだった。 家族でケーキを食べたり,プレゼントを交換するのはいい。できるなら毎日してもいい!だが,町中英語のクリスマスソングが流れて,ラジオでもテレビでも英語のクリスマスソングを聞かされるのが耐えがたった。ボスはクリスマ…

忘年会

この日は一応公式には仕事納め。大東京トイボックス 特別編エピソード5 もしくはSTAGE4.5 「七海と品子の仕事納め」 (バーズコミックス)作者: うめ出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発売日: 2012/12/01メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る夜は,…

あんな綺麗なバックハンド見たことない:加藤美優選手の試合を見て

ようやく仕事が一段落しそうな気配なので... 最近見た卓球の試合の感想を... 来年デュッセルドルフで行われる卓球世界選手権代表選考会をネットで視聴...地球の歩き方 A14 ドイツ 2016-2017出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2016/06/13メディア: Kind…

テレビに囲まれて

最近,中国の友人から面白い話を聞いた。 彼女のはお好み焼き屋でバイトしているのだが,バイト仲間の主婦が「中国にマクドナルドはあるのか,KFCはあるのかと仕切りに聞いてくるらしい。」マクドナルドはグローバルか―東アジアのファーストフード作者: ジェ…

『壁に囲まれて』を見てみた

ローラン・カタランの『壁に囲まれて』(Entre les murs)を見る。日本では『パリ20区,僕たちのクラス』というタイトルで配給されたらしい。パリ20区、僕たちのクラス [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2011/04/28メディア: DVD クリック: 13回こ…

小学生に感謝

今日は勤労感謝の日らしいが,日頃きちんと働いていないせいか,今日も職場に来ている。 数年前までは公共交通機関を使って通勤していたのだが,職場の組合の仕事を仰せつかった時に車に依存する生活を始め,以来大抵通勤は車のお世話になっている。絶対に後…

ドナルド・トランプからフランソワ・フィヨンへ

来年5月にはフランスで大統領選挙が行われる。パリの朝食はいつもカフェオレとバゲット ―フランス人はなぜ仕事と子育ての両立が上手なのか?作者: 国末則子出版社/メーカー: プレジデント社発売日: 2016/10/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を…

トランプとアンケートとアメリカの真心

7月のイギリスの離脱といい,この度のアメリカ大統領選挙の結果といい,つくづく思い知らされたことは,「民主主義って恐ろしい」ということだ。トランプ自伝―不動産王にビジネスを学ぶ (ちくま文庫)作者: ドナルド・J.トランプ,トニーシュウォーツ,Donald …

中国スーパーリーグの平野選手

中国で平野選手が活躍している。 戦績は確かに良くない。7節が終わって2勝5敗だ。 世界ランク1位の丁寧選手,2位の劉詩文選手,9位の陳夢選手にはセットカウント0-3で,4位の朱雨玲選手,昨年の世界選手権個人戦で石川佳純選手に圧勝して3位に食い込…

ラヴェルを聴くエシュノーズ

出勤の車の中で,作家ジャン・エシュノーズのインタビューを聞く。ラヴェル作者: ジャン・エシュノーズ,関口涼子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/10/20メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (14件) を見るエシュノーズが彼の友人で…

『肉体の悪魔』に納得する女たち

先日,とあるNPO法人にお邪魔してレーモン・ラディゲの『肉体の悪魔』についてお話しさせていただいた。肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫)作者: ラディゲ,中条省平出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/01/10メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 16回この商品…